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DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2015 史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2015 ついに開催!! 中村正人氏スペシャルロングインタビュー vol.2 2015年ワンダーランド・イヤーを振り返る

2015年はDREAMS COME TRUEにとって、4年に1度のワンダーランド・イヤーとなりました。『LIVE MONSTER LIVE 2015』『MBS presents 私のドリカム THE LIVE in 万博公園』『NUMBER SHOT 2015』などのライヴ活動、トリビュートアルバム『私とドリカム2 -ドリカムワンダーランド2015 開催記念 BEST COVERS-』、ベストアルバム『DREAMS COME TRUE THE BEST! 私のドリカム』のリリース、さらにはJR九州とのコラボレーションによる「ドリカム新幹線」、様々なプロモーションなど活動が活発化しています。2015年のここまでの流れ、さらにはワンダーランドについて、MUSEUMの展示をご覧になった直後のDREAMS COME TRUEの中村正人さんにうかがっていきます。

チーム全体としての手応えを感じた
2015年“ワンダーランド”イヤー

中村正人

―MUSEUMの展示をご覧になって、どんなことを感じられましたか?

衣装を取っておいて良かったなあと思いました(笑)。毎回、ワンダーランドの衣装をどのようなものにするかは、スタッフとのミーティングでも大きな議題になっていまして。ステージ衣装はKEITA MARUYAMAさんとの共同作品でもあるんですが、キャリアを積めば積むほど、そこにさらに歴史的な価値が加わっていくんだなと感じています。ミュージアムという場所を設けていただいて、みなさんに観ていただけるのは喜びでもありますね

―4年ごととはいえ、1991年から2011年までの衣装が並んでいるのは壮観ですね。

積み重ねってすごいことだなと改めて感じました。

DREAMS COME TRUE WONDERLAND MUSEUM

―2015年は“ワンダーランドの年”ということになりますが、ここまでどんな年になっていますか?

今年1年は年末のワンダーランドに向けてのプロセスの期間なんですが、一個一個確実に目標を達成してこれたというチーム全体としての手応えを感じてます。2011年のワンダーランドが終わった瞬間から次のワンダーランドに向けての動きがスタートして、ワンダーランドの年にベストアルバムを出そうというアイディアが出てきたんですが、となると、ベストアルバムをより多くのみなさんに興味を持っていただくためにはその前の段階から様々な動きを積み上げていかなければならない。トリビュートアルバムもそうだし、ライヴもそうだし。そうやって様々なことを積み上げ続けてきた1年ですね。

―4年という長期的な展望を持って、先を読みながら活動していくのは簡単なことではないのではないですか?

いろいろと状況が変化してくる中で、こうしてワンダーランドを開催できているわけですから、ドリカムの音楽を聴いてくださっている方に感謝、感謝ですね。

―4年に1度のワンダーランド・イヤーということで、スポーツ選手にとってのオリンピックに通じる部分もありそうですが、どんな意識で臨んでいるのでしょうか?

アルバムを多く出していた時期には4年で4枚積もっていますから、ワンダーランドで4枚のアルバムの中からみなさんの聴きたい曲をやるということにそれなりの意義があったんですが、最近のスタンスだと、4年に1回アルバムが出るか出ないかなので、そうした状況の中で、ワンダーランドの選曲が同じようなものにならないようにするには、その間に大きな反響をいただける曲を作らなければいけない。そういう意味ではデビュー当時の4年と今の4年はプレッシャー的には全然違うものがある。より1年1年の重みを感じていますね。

中村正人 ―今年はプロモーション活動も積極的にやられていました。これは?

プロモーションは僕らの大事な仕事のひとつなんですよ。というのは、曲を作ったら単純にその曲を聴いてもらいたいから。そこはおそらくアマチュアバンドだって、同じですよね。YouTubeで発信したり、インターネットのメディアを使ったりして発信したり。今回、プロモーションをやってみて、個人的にはテレビというメディアもおもしろかったですね。

―どういうところがおもしろかったんですか?

新鮮でした。ひと回りした感じがあって、以前とはまたちょっと違う感覚があったからおもしろく感じたのかもしれない。

ワンダーランドの精神と直結していた
JR九州とのタイアップ企画「ドリカム新幹線」

ドリカム新幹線

―イベント、ライヴなどにもいくつか参加されていますが、九州新幹線とのタイアップ企画「ドリカム新幹線」では7月7日に車内でのライヴも行われています。ワンダーランドとは真逆の狭いところで演奏してみて、いかがでしたか?

JR九州の技術力を感じました。吉田美和をトップとして、今まで誰もやったことがないことをやろうという我々のチームの方針はデビュー当時からずっと変わらずあるんですが、今回のJR九州とのコラボレーションもただただおもしろかったですね。本当に出来るんだろうか、どうなっちゃうんだろうかという不安や問題点がありながらも、関係者のみなさんが一個一個技術で解決していったし、僕らもミュージシャン、パフォーマーとして、今までワンダーランドで厳しいステージをやってきたことを活かしていけた。そういうところでは直結していた。我々のチームはどんなところでも演奏できますから。

―信じられないような音楽空間が生まれるという意味では共通点もありそうですよね。

ドームのあんなに高いところで飛びながら歌うことが出来る吉田にとっては、時速260キロで走っている新幹線の中で歌うのはそんなに難しいことではなかったんじゃないでしょうか。でもそこに至るまで、準備してくださった方々は大変だったと思います。最近、ああやって、みんなで作り上げることが少なくなってきていて、過程を飛ばし飛ばしにする時代になってきてますが、ああいったことが原点ですよね。学校の文化祭に通じるところがある。仕事と言えど、情熱がないと、ああいうことは出来ませんから。

―まさにワンダーランドの精神にも直結していますよね。

そうなんですよ。ベストアルバムも同じですよね。このCDの売れない時代に、これだけの結果を得ようとして挑戦したチームの熱意、レコードショップのみなさんの熱意をひしひしと感じた1年でもありました。

―ベストアルバムの素晴らしい結果をどう捉えていますか?

いや、まだまだです(笑)。みなさんには素晴らしいと言っていただいていますが、まだまだです。

―でもCDが売れないと言われるこの時代に、これだけ多くの人がCDを買うのは稀有なことです。大ヒットの要因はどんなことだと思われますか?

今回のベストアルバムは吉田美和が立てたコンセプトに則って、チーム全体で制作していったんですよ。そのコンセプトはとにかく手に取りやすい価格にしたい、みなさんが聴きたい曲だけをギュッと集めたものにしたいという2つ。困難もたくさんあったんですが、チーム全員がそのコンセプトを実現すべく一丸となって、各方面とやり取りしながら、突き進んでいった。で、吉田が立てたそのコンセプトはなんのためにあるかと言うと、ワンダーランドのためなんですよ。ワンダーランドの予習としてぜひ手にとってほしいという思いが根底にあった。お客さんにとっても使い勝手のいい作品だったし、僕らにとってもワンダーランドに向けての最適な作品だったというのがある程度の結果に繋がったんじゃないかと思います。

―中村さんご自身の今回のベストへのこだわりのポイントは?

僕は音担当なので、全曲今の聴き方に合わせたリマスタリングを施しました。逆説的な言い方ではありますが、CDではあるけれど、パソコン、デジタルプレイヤーなどに取り込むことを前提として音を調整したので、そのあたりもユーザーにとって良かったんじゃないかと思っています。ただ、ハイエンド・ユーザーからお叱りをいただいたりもしました。ダイナミック・レンジはあまり広くしていないので、ハイエンド・ユーザーには物足りないかもしれない。逆に言うと、僕らのオリジナル・アルバムはハイエンド・ユーザーにも対応できる音質になっているということでもありますけど。

まだまだ聴いてほしい曲がたくさんある。
一刻も早く裏ベストを出したい(笑)。

DREAMS COME TRUE THE BEST! 私のドリカム

―こうしたビッグ・セールスのCDが出ると、CDが年々売れなくなっているシーン全体の活性化につながる部分もあるのではないかと思うのですが、そのあたりの意識はいかがですか?

活性化につながればいいですけど、音楽シーン全体のことを考えているわけではないです。僕らは1989年にデビューしたんですが、アナログレコードからCDに完全に切り替わった時期で、当時のエピックレコードの中では僕らがアナログレコードを出していないアーティスト第1号だったんですよ。デビューした時がCD時代の幕開けだったので、その意味ではCDが僕らのホーム・グランドでもありますよね。ただし、今はCDはデジタルプレイヤーの素材を提供するためのメディアで全然いいと思っています。50曲ダウンロードするのは大変じゃないですか。だったらCD買っちゃえばいいんじゃない?って思える作品を作ろうということですよね。意識としては新しいCD媒体の使い方になっていると思います。

―初回限定盤など特典のある作品ではなくて、ひたすら曲が入っているのはそうした理由からでもあるわけですね。

そうですね。僕らの音楽を聴いてくださっている方はドリカムのファンではなくて、ドリカムのあの曲が好きだ、この曲が好きだという方の集合体なので、そういう意味では、何種類も出すアーティストがうらやましいところはありますね。アーティストについているファンの方がたくさんいらっしゃるわけですから。でも我々はそうではない。だって僕の写真が何枚もあったって、一体、誰がほしいと思いますか?ってことですよ(笑)。で、そんな人はいませんというのが我々チームの正しい分析で(笑)。

―今回のベストをまとめてみて、思われたことは?

もっといい曲があるのになあって(笑)。まだまだ聴いてほしい曲がたくさんある。いろんな理由があって、これまで何枚かベストアルバムを出してきましたけれど、僕らは1枚1枚のアルバムも本当にベスト中のベストだと思っているし、時間をおけば必ず好きになる曲があると信じているんですよ。なので一刻も早く裏ベストを出したいです(笑)。

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